パキスタンにあるモヘンジョ・ダロ遺跡
紀元前2500年から紀元前1800年ごろまで繫栄していたと言われる古代都市です。
世界四大文明の一つ、インダス文明最大級の都市で、歴史の教科書にも載っている非常に有名な都市遺跡です。
考古学上の定説では、当時の科学技術がそれほど進んでいなかったであろうという前提の下、水害によって滅んだのではないかと言われています。
「モヘンジョ・ダロ」とは、現地の言葉で『死の丘』という意味で、現地に住む人たちには忌み嫌われていた場所にあったそうです。
遺跡の規模は概ね5キロ四方のエリアでできています。城壁(レンガを積んでできた壁)に囲まれていて、東側に市街地が、西側に城塞のような建造物が建っており、下水道のような設備から、ダストシュート、碁盤目状の道路にアスファルト舗装など、現代と変わらないほど高度な都市設備を備えた街であったことがわかっています。
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統治者が居ない巨大都市
この遺跡には謎が多く、考古学者の頭を悩ませています。
まずはインダス文明の文字が解読されていないこと。紀元前2500年というと、日本では縄文時代の終わり頃、簡単な石器と土器を使って狩猟と採集によって生活していました。
インド地域ではこの頃すでに文字を発明し、計画的に都市を作る知恵を持っていたことになるのです。
また、この遺跡には都市の中に権力者が居たと思わせるような物は発掘されませんでした。
日本では、この後古墳時代になって初めて小規模な集落を統治するようになり、統治者は巨大な古墳を作っていました。
古代の中国文明やギリシャの都市国家でも中心人物の権威があって都市ができています。
それと比べると、巨大な計画都市を作っているのに、その計画を考えた人の権威を示す物が見当たらないことには大きな矛盾が生じています。
城塞部分があるにも関わらずハラッパーなど同年代の他の都市と戦争をしていた形跡もなく、何のための城塞なのか、都市部に住んでいた人たちはどうやって生計を立てていたのかなど、この都市遺跡がなぜ都市機能を維持できたのか、根本的な謎から未だに解明されていません。
加えて、この遺跡の下の地層を調査したところ、7つの層に渡って同じ形の都市遺跡が地下にも埋まっており、その地層の年代から推定するとおよそ1万年前ごろに同じものを作っていたことが推測できるそうです。
なぜ1万年前に都市ができたのか。そして、その都市はなぜ滅んだのか。更に、その上に全く同じ形の都市が作られているのはなぜなのか。
現在の考古学では明確な解答を出すことができず、古代のミステリーとなっています。
死の丘」の名に恥じぬ不吉な物証
この遺跡は発掘当初から不思議な場所でした。まず、発掘の際に出土したおびただしい数の人骨。「死の丘」の名に恥じない遺体が遺跡とともに発掘されました。
発掘調査は1922年、インド人の考古学者ボンドパッダーエらが中心になって行われました。考古学の発掘調査は人手がかかるので、多くの人を雇って作業していたのですが、発掘に関わった人が短命で亡くなったり、髪が抜けたり、肌が荒れて爪が割れるなど、謎の健康被害が出ていました。
後にわかる、放射線被ばくと同じような症状です。
後にロシア人考古学者が調査すると、この町では通常の50倍もの放射線量が検出されました。
また、レンガが一度高温に熱せられてから急速に冷えて固まったガラス片のような物質が地表を覆っており、一瞬の高熱によって破壊されたであろう痕跡が残っていました。
この街の城壁が強い放射線に曝された形跡も見つかっており、古代に核戦争が行われたのではないかという都市伝説の根拠になっています。
実は、モヘンジョ・ダロ遺跡の南方にあるインドのムンバイ付近には、火山も隕石も存在しないにも関わらず巨大なクレーターが多数発見されており、こちらも同様に大規模な爆発でもあったのではないかと言われています。
神話で語られた古代の核戦争
世界で初めて原爆の実験が行われたとき、アメリカの原爆開発チームの中心人物オッペンハイマーは、原子爆弾のあまりの破壊力に古代インドの経典『ヴァガバット・ギーター』の“我は死なり。世界の破壊者なり。”という一説が頭をよぎった…と語っていました。
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ヴァガヴァッド・ギーターとは、古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』の中で、クリシュナ神が武人のとるべき態度を説いた部分で、ヒンズー教の最高の教典とされているものです。
この経典には、反重力の力で浮遊する飛行船「ヴィマーナ」や、核爆弾を思わせる兵器「アグネアの矢」など、現代の科学でも再現できない、圧倒的な科学技術を思わせる兵器のようなものが登場し、神の逆鱗に触れて町ごと破壊される都市や、その跡地に同様の町が再建される様子なども描かれています。
ヴァガヴァッド・ギーターは、あくまでも神話の世界の話であり、バーラタ族の王子アルジュナとクリシュナ神など、どこまでは事実で、どこからが創作なのかわからないものでもあります。
しかし、現代のレベルまで科学技術が進歩してきて初めてSF作品のように感じられるようになる代物を、もし古代の人が目にしていたら、それは神様の魔法のように感じたことでしょう。
また、同じように神の怒りに触れて「ソドム」と「ゴモラ」という町が破壊される描写が旧約聖書の中に登場します。
神に「決して振り返るな」と忠告されたのにロトの妻が後ろを振り返ってしまい、塩の柱にされてしまう一節も原爆に被ばくする様子によく似ています。
しかし、古代の人々が想像だけでここまでリアルに、同じ兵器を思わせるような描写を果たして本当にできたのでしょうか
ひょっとすると、古代の人々はただ目の前で起きた出来事を、自分たちが知っている言葉のレベルで伝承していて、それが形を変えて現代に続いているのではないでしょうか。
モヘンジョ・ダロは、なぜ滅んだのか
モヘンジョ・ダロ遺跡は、なぜ滅んだのでしょうか。
定説では水害によるものとされていますが、その説は現代になってから風雨に曝されて劣化が進んでいることが根拠になっているようです。
この都市が繁栄していた紀元前2500年ごろにも水害があったのであれば、鉄砲水によって破壊された痕跡などが明確に残っているはずなので、現代の定説が必ずしも正解とは言い切れないでしょう。
逆に、仮に「ソドム」と「ゴモラ」の町のように何らかの圧倒的な力によって一瞬にして滅んだのであれば、合点がいく部分も多いのです。
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ただ、仮に叙事詩や聖書の記述が事実だとすると、神とは誰なのか、落とされた原爆は誰がどのようにして作ったのか、など現代の考古学では説明できない新しい問題が提起されてきます。
地下に眠る遺跡部分は地下水の浸食により風化が進んでいるとされる今、この遺跡には決して色褪せないロマンが詰まっています。
信じるか信じないかはあなた次第です。